ステキに年をとりたくて

年齢を重ねるごとにいい女になるために

イギリス的な映画「眺めのいい部屋」※原題 A Room with a View

眺めのいい部屋」※原題 A Room with a View という映画があります。19世紀初頭のイギリスを舞台にしたラブストーリーです。上映当時は数多くの映画賞を受賞したので、ご存知の方も多いかもしれません。

この映画は、私にとって“イギリス的な映画”の中のひとつです。

ストーリー

ストーリーは、いたってシンプルです。上流階級の令嬢と下流階級の青年の恋愛物語です。その中で起こる事柄を様々な角度から描いています。これもまた“イギリス的な”シェイクスピア風の悲恋の展開も含んでいます。

美しい風景

そして、私がこの映画に最も“イギリス的な”ものを感じるのは、次々と映し出される美しい風景です。物語のスタートはイタリアですが、その後すぐに舞台はイギリスへ移ります。そして、話が展開していく中で画面に映りこむ様々な風景が、どれも旧き良きイギリスを感じさせるものばかりなのです。

たとえば、チャプターごとに表れる中世風のイラストや、ヒロインの母親がガーデニングをしている自宅の庭。そして場面ごとに映し出されるイギリスの田園風景や街並み。そんなイギリスならではの情景が、それは美しく映し出されているのです。

私はイギリスに行く前にこの映画を観て、イギリスの情景に魅了されました。そして、実際に暮らしたイギリスには、この映画の中の数々の美しい風景が実在しました。

眺めのいい部屋」は、そんな映画なのです。

監督

そして私はこの映画の監督は、生粋のイギリス人だと思っていました。生まれ育った自分の国だからこそ、こんなに細かにイギリスの情景を映像化できるのだと思っていました。

しかし、監督はジェームス・アイボリーというアメリカ人の男性でした。

驚きでした。でも外国人だからこそイギリスの特徴に敏感で、それを強調する事ができたのかもしれないと思いました。母国の人々は見慣れたその国ならではの風景は、外国人の私たちほうが感じやすいと思います。そんな国の特徴を常に映し出す事で、イギリス感たっぷりの作品に仕上がっているのではないでしょうか。

そして、この監督は他にもイギリスを舞台とした映画を制作していますが、やはりそちらも“イギリス的な”雰囲気でいっぱいです。

ちなみに「眺めのいい部屋」の中で、ヒロインの叔母役を演じているのは、マギー・スミスというイギリスのベテラン女優さんです。彼女はとても美しいブリティッシュ・イングリッシュを聞かせてくれます。ブリティッシュ・イングリッシュをマスターしたい方は、ぜひ参考になさってみてはいかがでしょうか。